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法華経について

法華経のあらすじ

法華経迹門の中心となる法理は方便品第二に説かれている「諸法実相」です。また、譬喩品第三から人記品第九までで最も強調されているのは「二乗作仏」(二乗の成仏)です。これらの教えによって、一切衆生の成仏を可能にする十界互具・一念三千の原理が明らかになります。
法華経法師品第十からは、釈尊入滅後の未来、とりわけ末法に、この法華経をだれが弘通するのか、だれが悪世に生きる人々を救うのかというテーマのもとで展開していきます。
まず宝塔品第十一で、7種の宝で飾られた巨大な宝塔が大地から涌現して空中に浮かびます。その宝塔の中にいた多宝如来が、釈尊の法華経の説法は真実であることを証明します。続いて十方の仏土、すなわち全宇宙から一切の仏や菩薩が来集します。そして、釈尊が宝塔の中に入り、多宝如来と並び座ります(二仏並坐)。法華経の説法の場である霊鷲山にいた大衆も、仏の神通力によって虚空(=空中)に浮かび、虚空での説法が始まります。 ここで釈尊は、釈尊滅後の悪世における法華経の弘通を勧めます。そのなかでも、宝塔品では「六難九易」を説いて悪世に法を弘通することがいかに困難であるかを示して、滅後悪世の弘通を菩薩たちに勧めています。
また、勧持品第十三では、悪世に法華経を弘通する者を迫害する「三類の強敵」が出現することが示されます。そうした大難を覚悟して多くの菩薩たちが弘通を誓いますが、釈尊はそれを制止し、涌出品第十五で滅後弘通の真の主体者として無数の「地涌の菩薩」を大地の下方から召し出します。ここに、地涌の菩薩こそが釈尊滅後の法華経弘通を託された存在であることが明らかになります。この地涌の菩薩の出現から、本門が始まります。
そして、釈尊は寿量品第十六で久遠実成を説いて真実の仏の境地を明らかにしたうえで、神力品第二十一で、地涌の菩薩のリーダーである上行菩薩に法華経の肝要を付嘱し、未来を託します。
この付嘱の儀式の後、舞台は再び霊鷲山に戻り、薬王・妙音・観世音・普賢菩薩などの振る舞いを通して、人々を救う菩薩の姿が説かれます。また、薬王品第二十三などで後五百歳(末法)に一閻浮提(全世界)に法華経が広宣流布することを予言し、さらには、諸天善神が正法を弘通する者を守護することを誓い、法華経の説法が終了します。
宝塔品第十一から嘱累品第二十二までの十二品は、虚空で説法が行われるので、これを「虚空会」といいます。これに対して法師品第十以前と薬王品第二十三以後は、霊鷲山で説法が行われます。霊鷲山と虚空という二つの場所で3回の説法の集まりがありますので、これを「二処三会」といいます。

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