ひとりの若者が、お金持ちの友だちの家に遊びに来ました。旅に出る決心をしていた若者が眠っている間に、友だちは服の裏側に素晴らしい宝石を縫いつけます。
「素晴らしい宝石」とは、一切衆生が生命の内に持っている仏界の生命を表しています。〝衣の裏〟とは、生命の奥底ということです。この譬えは、誰もが生命の奥底に、無上の宝ともいうべき仏の生命を持っていることを表しています。