人権をテーマに率直な語らいが行われた(19
95年12月8日、東京)
「私は以前から池田会長の著作を読み、お目にかかるのを楽しみにしていました。きょう、こうして語っておりますと、ずっと前からの知り合いだったように思えてなりません」(エスキベル博士)
1995年12月、エスキベル博士と池田大作先生は初会見。軍事政権が支配していた中南米で、過酷な迫害に耐えて人権闘争を貫いたエスキベル博士。戦前、日本の軍国主義の宗教弾圧に立ち向かった初代会長牧口先生、第二代会長戸田先生の人権闘争を原点に行動を続けてきた池田先生。「人権」をテーマにした語らいには、魂の共鳴があった。
池田先生は語った。「語り合いましょう! 後世のために! 青年のために! 次の千年のために!」
エスキベル博士
1974年、エスキベル博士はアルゼンチンにて人権団体「平和と正義」を結成し、非暴力による闘争を掲げ、人権擁護運動を本格的に開始した。77年には、軍事政権により、博士は逮捕・投獄。14カ月にも及んだ獄中生活で、博士は電気ショックなどの激しい拷問に耐え抜き出獄した。80年にはノーベル平和賞を受賞。
95年の会見の際、エスキベル博士は池田先生に語った。「牢の中では、体の自由はききません。しかし、心は自由なのです。心は縛られないのです」と。
エスキベル博士と池田先生の対談集『人
権の世紀へのメッセージ』
エスキベル博士と池田先生の語らいは、対談集『人権の世紀へのメッセージ』(2009年)として結実。対談集には「平和の世紀」と「人権の世紀」を開くため、未来を担う青年への期待があふれている。
「『暴力の文化』を、自己の内面から追放しなければなりません。そうしてこそ、はじめて『平和の文化』を構築できるのです」(エスキベル博士)。
「一人の人間における精神の再生と変革こそが、暴力から平和への転換点です」(池田先生)