座談会御書e講義
2020年7月度 上野殿後家尼御返事
解説
ポイント
御文拝読


法華経の法門を聞くにつけて、ますます信心に励むのを、まことの道心者というのです。天台大師は「藍よりして而も青し」といわれています。この釈の意味は、藍は葉の時よりも、染めれば染めるほど、いよいよ青くなるということです。法華経は藍のようであり、修行が深いのは、藍で染め重ねるにしたがって、ますます青くなるようなものです。

従藍而青
天台大師の『摩訶止観』にある言葉で、「藍よりして而も青し」と読み下す。中国の思想家・荀子の「青はこれを藍より取りて、しかも藍より青し」を踏まえた言葉。藍は青色の染料となる植物だが、その葉を絞った染色液は、鮮明な青色ではない。ところが、何度も重ねて染めることによって、色が濃く鮮やかになる。ここでは修行を重ねて信心をより堅固にし、福徳を現していく譬えとして用いられている。

◎希望の経典「御書」に学ぶ 上野殿後家尼御返事
大聖人が、即身成仏や地獄即寂光などの深理を説かれるのは、門下の信心を深めるためです。
仏法は、言葉や観念の遊戯ではない。
本抄で説かれている極理はすべて、私たちの生命の中に仏界という究極の希望があることを教えるものです。
それを、自らの命において信じていけば、その信によって、仏界の生命を覆い隠している無明を打ち破り、我が生命に仏界が涌現するのです。
ゆえに「信」が大事なのです。信心を深めれば深めるほど、私たちの生命は仏界の色彩に染め上げられていくからです。
(『希望の経典「御書」に学ぶ 1』108ページ)
◎新・人間革命 誓願の章
苦難に負けず、労苦を重ねた分だけ、心は鍛えられ、強く、深くなり、どんな試練をも乗り越えていける力が培われていく。さらに、人の苦しみ、悲しみがわかり、悩める人と共感、同苦し、心から励ましていくことができる、大きな境涯の自分になれる。
(中略)
広宣流布に生き抜く時、宿命は、そのまま自身の尊き使命となり、苦悩は心の財宝となるのだ。
(『新・人間革命』第30巻下287ページ)
※「御文」「通解」「語句」は、大白蓮華の座談会拝読御書を参考にしております。
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