座談会御書e講義
2020年8月度 転重軽受法門
解説
ポイント
御文拝読


涅槃経に転重軽受という法門がある。宿業が重く、今のこの一生に尽きないで、未来世に地獄の苦しみを受けなければならないところが、今のこの一生でこのような重い苦しみにあったので、地獄の苦しみがぱっと消えて、死んだら、人・天や声聞・縁覚・菩薩の三乗、一仏乗の利益を得ることがあるのである。

涅槃経
釈尊の臨終を舞台にした大乗経典。
転重軽受
「重きを転じて軽く受く」と読み下す。正法を護持する功徳の力によって、未来世にまで続く過去世の重罪を転じて、現世でその報いを軽く受け、消滅させること。
三乗
声聞乗・縁覚乗・菩薩乗のこと。それぞれ声聞・縁覚・菩薩の覚りを得るための教え。ここでは、得られた声聞・縁覚・菩薩の境地。
一乗
一仏乗のこと。成仏への唯一の教えのこと。ここでは得られた仏の境地。

◎開目抄講義 第15回「転重軽受」
宿業の苦しみは断じて消える!
不幸の闇を払い、勝利の太陽が昇る!
これが日蓮大聖人の大確信であられます。まさに、宿命転換の仏法とは、希望の宗教であり、幸福革命の宗教の異名に他なりません。
また、これまでの悪から悪への六道輪廻をとどめて、生々世々、人界・天界・声聞界・縁覚界・菩薩界そして仏界の利益を得ていけると仰せです。つまり、今世の転換を起点にして、善から善への流転に入ることができるのです。
(『開目抄講義(下)』113ページ)
◎全国最高協議会(2002年12月25日)でのスピーチ
仏法は「変毒為薬」の大法である。何があろうとも、必ず乗り越えていくことができる。また一つずつ絶対に打開できるように試練が現れてくるのが、「転重軽受」の甚深の法門である。
ゆえに、宿命転換の戦いに、断じて負けてはならない。
どんなに大変なことがあろうと、妙法を唱え、仏意仏勅の学会とともに生きぬく人は、厳として守護され、必ずや良い方向へ向かっていく。所願満足の幸福の軌道を歩んでいけることは、御聖訓に照らして、間違いない。
(『池田大作全集 第94巻』238ページ)
※「御文」「通解」「語句」は、大白蓮華の座談会拝読御書を参考にしております。
※個別の端末によって、音声プレイヤーの動作・表示が通常と異なる場合がございます。