十界

(1)地獄界

地獄は、もともとは「地下の牢獄」という意味で、経典には八熱地獄、八寒地獄など数多くの地獄が説かれています。
地獄界は、苦しみに縛られた最低の境涯です。「地」は最も底を意味し、「獄」は拘束され、縛られた不自由さを表します。
「地獄おそるべし。炎をもって家とす」(1439㌻)といわれるように、地獄界とは、自身を取り巻く世界全体を、炎のように自身に苦しみを与える世界と感じる境涯といえます。
また、大聖人は、「観心本尊抄」で「瞋るは地獄」と仰せです。「瞋り」とは、思い通りにいかない自分自身や、苦しみを感じさせる周りの世界に対して抱く、やり場のない恨みの心です。苦の世界に囚われ、どうすることもできない生命のうめきが瞋りです。
いわば「生きていること自体が苦しい」、「何を見ても不幸に感じる」境涯が地獄界です。

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