十界

(6)天界

天界の天とは、もともと古代インドにおいては、地上の人間を超えた力を持つ神々のこと、また、それらが住む世界という意味です。古代インドでは、今世で善い行いをした者は来世に天に生まれると考えられていました。
仏法では、天界を生命の境涯の一つとして位置づけています。努力の結果、欲望が満たされた時に感じる喜びの境涯です。大聖人は「喜ぶは天」と仰せです。
欲望といっても、睡眠欲や食欲などの本能的欲望、新しい車や家が欲しいというような物質的欲望、社会で地位や名誉を得たいという社会的欲望、未知の世界を知ったり、新たな芸術を創造したいというような精神的欲望などがあります。それらの欲望が満たされ、喜びに浸っている境地が天界です。
しかし、天界の喜びは永続的なものではありません。時の経過とともに薄らぎ、消えてしまいます。ですから天界は、目指すべき真実の幸福境涯とはいえないのです。

  • facebook
  • twitter
  • LINE