わずか一片のパンを盗んだために、19年間の監獄生活を送ることになった男、ジャン・ヴァルジャンの生涯を描いた叙事詩的な大長編小説。
家族を養うために、ひときれのパンを盗んだことがきっかけで、19年ものあいだ投獄されていたジャン・ヴァルジャン。
刑期を終え出所したジャン・ヴァルジャンは、たどり着いた町で、犯罪者だったことがばれ露頭に迷っていた。
そんなジャン・ヴァルジャンを救ったのは訪れた教会の司教ミリエルだった。
しかしジャンはその夜、司教のもとから銀の食器を盗み出してしまい……
あの『レ・ミゼラブル』も、大海よりも大きく、大空よりも大きな人間生命を、いかに開き、いかに変革していくか。その「人間革命」のドラマが描かれている。
（中略）
「苦難」に直面したから「不幸」なのではない。むしろ、そこから新しい「希望の未来」と「真実の幸福」への飛躍が生まれる。ユゴーの洞察は、仏法に近接しています。
こうした一人一人の「人間ドラマ」を軸としながら、ユゴーは、大きな時代の転換、すなわち「人類」の変革を描き出していった。