識者の声

ガリソン元会長

米・デューイ協会
ガリソン元会長

『人間革命』の執筆が開始された沖縄は、日本の戦禍を語るうえで、決して忘れてはならない場所です。
しかし、広島、さらには長崎への原爆投下による戦禍は、日本のみならず世界の歴史にとっても、最悪の出来事であったといえるでしょう。人間が戦争という名のもとに、他の人間に対して、これほど残酷な仕打ちができるのだろうか、と世界に厳しく問い掛けるものであったからです。そのうえ、原爆によって数十万の人々の生命が一瞬にして奪われただけでなく、それから60年余を経た今もなお、その災禍が世代を超えた人々を脅かし続けているのです。まさに、生命の尊厳の法を脅かす最大にして最悪の挑発です。

しかしSGI会長は、この日を起点として、生命の尊厳の法の再生に立ち上がった、といえるのではないでしょうか。これ以上、破壊し尽くすことは不可能と思われる大地から、仏法の精神から最も遠くに位置する奪命の闇の世界から、普遍の法の光を蘇らせたのです。
宿命転換の法理に照らせば、日本のみならず世界の未来にとっての最悪の惨事の転換に立ったのです。
ここで、〝一国の宿命転換〟のテーマは〝世界の宿命転換〟へと大きく飛躍を遂げたのです。

『新・人間革命』が会長のアメリカをはじめとする世界への初訪問から書き起こされているのは、決して偶然ではないのです。