仏法を学ぶ

信心の教科書 小説『人間革命』『新・人間革命』

「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない。だが、その戦争はまだ、つづいていた」との一節から始まる小説『人間革命』。「平和ほど、尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない。平和こそ、人類の進むべき、根本の第一歩であらねばならない」から始まる小説『新・人間革命』。

この二つは、池田先生が「法悟空」のペンネームでつづった、創価学会の「精神の正史」です。戸田先生と池田先生の姿を通し師弟の生き方が記された、学会員の「信心の教科書」ともいえます。

また、そこにつづられているのは、宿命の嵐と戦い、広宣流布に生き抜く、無名の庶民による人間革命の劇であり、それは、宿命を使命に転じ、蘇生した、地涌の菩薩の群像でもあります。

『人間革命』第1巻「はじめに」に記されている「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」との主題こそ、私たち創価学会の運動が目指すものです。

『新・人間革命』第30巻下「あとがき」には、こうあります。

「社会も、国家も、世界も、それを建設する主体者は人間自身である。『憎悪』も『信頼』も、『蔑視』も『尊敬』も、『戦争』も『平和』も、全ては人間の一念から生まれるものだ。したがって、『人間革命』なくしては、自身の幸福も、社会の繁栄も、世界の恒久平和もあり得ない。この一点を欠けば、さまざまな努力も砂上の楼閣となる。仏法を根幹とした『人間革命』の哲学は、『第三の千年』のスタートを切った人類の新しき道標となろう」

「小説『新・人間革命』の完結を新しい出発として、創価の同志が『山本伸一』として立ち、友の幸福のために走り、間断なき不屈の行動をもって、自身の輝ける『人間革命』の歴史を綴られんことを、心から念願している。

この世に『不幸』がある限り、広宣流布という人間勝利の大絵巻を、ますます勇壮に、絢爛と織り成していかねばならない。ゆえに、われらの『広布誓願』の師弟旅は続く」

この小説に示された指針を、私たちが「精読」し「実践」することが大切といえるでしょう。